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会社員だった場合の交通事故の慰謝料と休業損害

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
監修 弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates執行役員
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愛知県弁護士会所属。私たちは、弁護士91名、スタッフ159名を擁し(2019年1月末現在)、東京、宇都宮、埼玉、千葉、横浜、名古屋、大阪、神戸、姫路、福岡の10拠点を構え、全国のお客様のリーガルニーズに迅速に応対することを可能としております。

交通事故の慰謝料は会社員だと多い?

交通事故の慰謝料は会社員だからといって、プラスαで請求することはできません。しかし、会社員であるにも関わらず交通事故により出社できず、お給料がもらえないことにより、生活に支障をきたしてしまいます。そこで、交通事故の被害者の方が仕事を休まざるを得なくなった場合、慰謝料とは別に休業損害を請求することができます。

会社員の休業損害

休業損害はいつ、どこまで、どのくらいの期間もらえるの?

そもそも休業損害とは、交通事故に遭ったために得られなかった、本来得られるべき利益に対する損害のことをいいます。会社員の場合、給与、ボーナス、各種手当が含まれ、原則治癒するまで、もしくは症状固定日までが相当期間とされますが、事故の大きさ、怪我の程度により休業する必要がないとされた場合に、休業損害が支払われないことがあるので注意が必要です。 ちなみに症状固定日後は、「後遺障害逸失利益」として、休業損害とは別に仕事で能力を発揮しづらくなった損害を請求することが可能です。 休業損害を受け取るには、休業損害証明書の提出や前年度の源泉徴収票が必要となります。休業損害証明書は、所定の用紙を保険会社からもらい会社に書いてもらう必要があります。

会社員の休業損害の計算方法

会社員の休業損害とは、「給与」「ボーナス」「各種手当」が該当します。勤務先会社に「休業損害証明書」を作成してもらい、「源泉徴収票」とともにそれを保険会社に提出することで休業損害を請求することができます。休業損害計算方法とは下記の通りです。

  • 給与:(事故前3ヶ月分の給与合計額÷90日)×休業日数
  • ボーナス:(過去6ヶ月間の賞与分÷180日)×休業日数

会社員の休業日数計算方法

交通事故後の治療経過には、大きく分けて①入院②通院③自宅療養が挙げられます。 その中で、会社員の休業日数として認められるものとそうでないものがあります。 ①入院はその期間が認められます。 ②通院は、すべての通院期間が認められるわけではありません。自己判断で「痛みがあるから」等といった理由で通院した場合は含まれません。「医師の診断による」ことが必要なので、診断書をもらうようにしましょう。 ③自宅療養は、多くは認められないことが多いです。ただし、医師の診断により自宅療養が必要という診断書があれば入通院慰謝料として別枠で請求することができる可能性があります。

休業損害の請求方法(収入の証明)

休業損害の請求には休業損害証明書と源泉徴収票が必要

では、実際に休業損害を請求するにはどうすれば良いのでしょうか? 必要な書類が「休業損害証明書」と「源泉徴収票」です。休業損害を請求する流れとしては、保険会社から休業損害証明書が届き、勤務先に記入してもらい、記入後の書類を源泉徴収票とともに保険会社に提出するといったものです。源泉徴収票は交通事故前年のものが必要となり。ここで源泉徴収票が必要な理由は、交通事故に遭う直近3ヶ月分の収入計算の正確性を示す根拠となるからです。 しかしながら、「勤務先が休業損害証明書を記入してくれない」「源泉徴収票がない」場合もあるかもしれません。休業損害証明書で重要な内容は休業日数と収入です。そのため、タイムカード等の勤務形態が分かるものや給与明細等の実際の収入が分かる書類があれば代用できる可能性があります。しかし、それをもって保険会社と交渉しなければならないため、専門家である弁護士に相談した方が良いでしょう。 また、転職直後や、そもそも源泉徴収票が作成されておらず、源泉徴収票が入手できない場合があります。その場合は、賃金台帳の写しや、給与の振り込み明細等、給与が定期的に支払われていたことを示す資料で代用するなど工夫が必要となります。

会社員の逸失利益

逸失利益とは、「得べかりし利益(うべかりしりえき)」ともいわれ、本来得られるはずだった利益のことをいいます。 会社員でいうと、後遺症が残ったために昇進できなかったり、部署異動を余儀なくされ仕事内容が変わってしまったりといった代償のことです。代償の金額は、後遺症の程度によって法律で定められています。

会社員の場合もらえる交通事故の慰謝料の種類

入通院慰謝料

後遺障害慰謝料

死亡慰謝料

3つの慰謝料相場の基準

慰謝料の基準

会社員の方が弁護士に依頼するメリット

安心感が最大のメリットです。交通事故に遭い、混乱している中で専門家の存在は圧倒的な安心感につながります。加えて、弁護士基準で損害賠償請求金額を算定し交渉ができれば、自賠責基準よりも高額な慰謝料の請求ができる可能性があります。また、診断書が必要等といったアドバイスや休業損害証明書等の書類の不備もなく、相手方とのやりとりの手間が省け、正確に慰謝料請求ができます。

会社員の慰謝料に関する裁判例

ここで、会社員の慰謝料に関する裁判例をご紹介します。 高速道路での道路工事のため、原告が停止中の工事用車両の助手席に乗り込んでいたところ、被告運転の大型貨物自動車が進入禁止車線を走行してきて衝突した事故です。後遺障害を残した原告が、被告とその使用者の被告会社に対し、損害賠償金5245万8704円を求めました。 この裁判の争点の一つとして、休業損害の算定の際、残業代をどのように取り扱うかが争われました。残業代の扱いについてですが、原告の収入が、交通事故直前と比較して、症状固定する前後3ヶ月において時間外手当や休日出勤手当で月額10万円程度の差が生じていました。 この残業代の減少を原告は主張したのに対し、被告は、残業は本来なされるべきではないもので考慮すべきではないと反論しました。裁判所は、休業損害の基礎収入の算定について残業がされていた、交通事故前の「平均賃金」を休業損害の基礎収入として認定し、原告の主張が採用されました。 ただし、後遺障害について、顔面の醜状痕について、後遺障害逸失利益が認められない等と判断されたことにより原告主張の後遺障害障害逸失利益の発生を認められませんでした。 その結果、判決内容としては、原告の損害として、3617万879円が認められ、既に支払われた既払い金2134万863円が控除され、その他弁護士費用等を勘案し1631万16円の請求が認められました。

まとめ

自身の休業損害が一体いくらなのか?という小さな疑問から、争点となりがちな休業日数においても「本来は休業すべき症状」ということが証明できれば、慰謝料増額につながる可能性もあります。何といっても、交通事故に遭って混乱している中で頼れる存在がいるというのは、肉体的にも精神的にも安心して過ごせることでしょう。専門家である弁護士に相談していただければ、小さな疑問の解決から損をすることのない事故後の対応までなされます。ご不安な気持ちを取り除くお手伝いをさせていただけますと幸いです。ぜひ、ご相談ください。

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