交通事故弁護士

メール相談受付 0120-790-073

交通事故の慰謝料で歩行者に過失があった場合

交通事故のご相談はこちら

ALGが交通事故に強い理由
交通事故の損害額を計算する

交通事故での歩行者の特徴

歩行者の過失割合

数ある交通事故の中で、急な飛び出しや信号無視等、歩行者にも充分な過失があるといえそうな状況もあります。しかし、実際のところ歩行者は、過失割合が低くなる傾向が極めて高いです。 警察庁交通局が発表した「平成29年における交通事故の発生状況」によると、交通事故による死亡者は、自動車や自転車乗車中等を抑えて「歩行者」が最も多いことが判明しています(死亡者数3694人中1347人、致死率2.56%)。この事実からも、歩行者が交通事故において弱者であることは明らかです。単純に考えて、車対人間であれば、車は物損で済みますが、人間は怪我や死亡のリスクが非常に高いです。加えて、車側は危険回避義務が課せられていることから、過失割合が高くなるケースが多いです。

歩行者の交通事故で過失相殺される場合とは?

そもそも過失相殺とは、被害者の過失を考慮して賠償額を減少することです。交通事故において弱者とされる歩行者も、場合によっては過失を問われる可能性があります。 例えば、事故現場が横断禁止道路であったり、事故要因が歩行者の信号無視によるものだったりする場合です。さらに、夜間の事故だと自動車側も危険回避が困難とみなされ、歩行者側に過失が認められる場合もあります。道路事情や天候、時間帯、当事者の年齢・人数・状態等々によっても過失割合が変動してきます。 ここでは、主要な事故状況を想定しながら、歩行者の過失割合をご紹介していきます。

歩行者の急な飛び出しが事故原因の場合

横断歩道上

横断歩道上での交通事故の場合、過失割合は原則「歩行者0:自動車100」となります。なぜなら、大前提として「横断歩道上は歩行者優先」ということが、道路交通法で定められているからです。事故当時の状況や態様によりその割合は変動し得ますが、ごく僅かです。 では、事故原因が渋滞車両間から歩行者の「急な飛び出し」による事故の場合の過失割合はいかがでしょうか?結論は、自動車側が「予知できなかった」と主張しても、弱者である歩行者の過失割合が低くなります。今回のケースも、最大でも「歩行者15:自動車85」程度です。こうした弱者に寄り添った考え方を「優者危険負担の原則」といいます。

横断歩道以外

「優者危険負担の原則」は、横断歩道以外での歩行者と自動車との事故においても適用されます。道路交通法の第38条の2において、「車両等は、交差点又はその直近で横断歩道の設けられていない場所において歩行者が道路を横断しているときは、その歩行者の通行を妨げてはならない」と定められています。 様々なケースがありますが、横断歩道以外の道を横断したケースでは「歩行者20:自動車80」の割合が一般的です。歩行者が「急な飛び出し」をしてきたとしても、加算される過失割合はせいぜい10%程度に留まることが多い傾向にあります。

歩行者が信号無視をした場合

では、歩行者が信号無視をした場合はどうなるのでしょうか? この場合、大きくわけて2つの状況が想定できます。自動車側が直進している場合と右折・左折しようとしている場合です。この2つを根本にして、歩行者・運転者の年齢層や状態、道路事情、時間帯等の影響をみて過失割合を決めていくことになります。

歩行者と直進車の事故

まず、自動車側が青信号で直進し、歩行者側の信号が赤信号の場合についてご説明いたします。 いくら自動車側に危険回避義務が課せられているからとはいえ、赤信号を渡る歩行者がいることまでを予測することは極めて困難ではありますが、この場合の自動車側の軽度な前方不注意やブレーキの不適切操作等の有無が問われるため、一般的な過失割合は、「歩行者70:自動車30」です。夜間であれば自動車側はさらに回避困難とみなされたり、歩行者側がお子様や身体障害者の方であれば弱者保護の傾向が高まったりと、事故の状況・態様が鑑みられます。 また、自動車側の信号が黄信号や赤信号の場合も想定できます。この場合の基本過失割合は、それぞれ「歩行者50:自動車50」「歩行者20:自動車80」の過失割合になります。

歩行者と右左折車の事故

次に、自動車側の信号が青信号で右折・左折しようとしている場合についてご説明いたします。 この場合、基本過失割合は「歩行者50:自動車50」が一般的です。直進車のケースに比べて自動車側の過失が20%も上がった理由としては、通常、右左折するためには、一時停止ないしは徐行・減速するので、直進車に比べて歩行者を見つけやすいからです。 自動車側は、歩行者を回避する義務が存在するため、たとえ歩行者が赤信号で横断していたとしても、自動車が回避しやすく自動車側が直進するよりも右左折するほうが危険を回避できる可能性が上がることから、基本過失割合は「歩行者50:自動車50」となります。

横断歩道も信号もない道路を横断した場合は?

では、横断歩道も信号もない道路を横断した際に、交通事故に遭った場合の過失割合はどの程度なのでしょうか? 日本の道路事情は、必ずしも横断歩道や信号が存在しているわけではありません。商店街や住宅街、郊外の道路やあぜ道等、横断歩道や信号がない道路もたくさんあります。そういった道路での過失割合は、「歩行者10~30:自動車70~90」程度です。自動車側のみに過失があるわけではなく、歩行者側にもその過失を課せられる傾向にあります。

  
歩行者も横断するときの安全確認を怠ったとされる

さまざまな事故状況が想定できる中で、歩行者も横断するときの安全確認を怠ったとされ、過失を課せられる場合があります。急な飛び出し、信号無視といった行為がそれにあたります。特に信号無視は、道路交通法の第7条において「道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等(前条第一項後段の場合においては、当該手信号等)に従わなければならない」と定められていることから、歩行者も安全確認を怠ったとみなされることがあります。

交通事故の歩行者が加害者になる場合とは?

「加害者」という響きに戸惑われる方も多いことでしょう。しかし、ご自身が歩行者で交通事故に遭った際にも、加害者になる可能性があります。例えば、

  • 横断禁止道路を横断中の事故
  • 歩行者信号無視等による事故の自動車の物損
  • 歩行者信号無視等の危険回避のための自動車乗車者の負傷

いずれも弱者である歩行者の過失割合は低くなる傾向にありますが、相手方に損害が生じた場合は、歩行者であっても過失割合に応じて賠償をする必要があります。

被害者が交通事故の裁判例

車対歩行者の交通事故

【車の交通事故】車対車・車対バイク・車対自転車・車対歩行者の慰謝料は?

バイク対歩行者の交通事故

【バイクの交通事故】二輪車特有の交通事故における過失割合とは?バイク対車・バイク対バイク・バイク対自転車・バイク対歩行者の慰謝料は?

自転車対歩行者の交通事故

自転車事故の慰謝料相場は?

交通事故における3つの慰謝料

入通院慰謝料

交通事故による怪我の治療のために、入院や通院を余儀なくされたことに対する慰謝料のことです。入通院慰謝料を算出するうえで、その期間が非常に重要なので、入通院開始日や頻度、期間、診断内容等をできるだけ記録しておくことをお勧めします。

後遺障害慰謝料

交通事故が原因で後遺症が残ってしまった場合に支払われる慰謝料のことです。これとは別に、後遺症がなければ得られるはずだった利益等に対する慰謝料もあります(「後遺障害逸失利益」といいます)。その他、監護が必要な場合の監護料等、後遺障害慰謝料に付随して請求できる慰謝料項目が増える可能性があることを失念しないようにしましょう。

死亡慰謝料

残念ながら交通事故により、被害者が死亡してしまった際に支払われる慰謝料のことです。被害者本人とその遺族が対象です。慰謝料額は、被害者が家族の中でどんな立場だったかによって変動します。葬儀費用や死亡逸失利益も、死亡慰謝料とは別途請求できます。

交通事故慰謝料算出の3つの基準

自賠責保険基準

損害賠償とは本来、事案によって異なります。しかし、交通事故における自賠責保険基準の慰謝料額は下記のように公式化されていて、容易に算出することが可能です。言い換えると、万人共通で算出も簡単ですが、どんな事案でも同じ慰謝料という最低限のものであり、金額も3基準のうち最も低額です。 自賠責保険基準算出方法:【入通院実日数×2】と【入通院期間】の短い方に【×4200円】

任意保険基準

任意保険基準は、各保険会社によって設けられており、内容も異なるため、保険会社の数だけ存在します。自賠責保険基準よりは高い基準といわれていますが、保険会社も赤字経営を避けたいので、なるべく慰謝料額を抑えようと巧みに交渉してきます。示談金を提示されたら、相手は営利目的であることを念頭に冷静に見極めることが大切です。

弁護士基準

裁判基準ともいわれている本基準は、実際に裁判をする際に参考にするものです。今までの裁判例を基に、日弁連交通事故相談センター東京支部が発行している「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(通称赤い本)に集約されています。被害者側に著しい過失がなければ、3基準の中で最も高額な基準です。

歩行者の交通事故を弁護士に相談するメリット

交通事故における歩行者は、優遇されがちかもしれません。しかし、それだけ負傷しやすく、命の危険性も高いといえます。適正な慰謝料を請求するためには、専門家である弁護士の視点が非常に有効です。 例えば、条件によっては弁護士基準よりも自賠責保険基準のほうが多く慰謝料がもらえるケースもあります。自賠責保険基準は、怪我をした方の最低限の補償をすることが目的なので、過失割合が7割までは過失相殺されません。また、過失相殺が7割以上であっても、過失割合よりも過失減額の方が少ないです。その結果、過失が大きい場合は、弁護士基準の慰謝料よりも多く保証を受けられる可能性があります。「最低限の慰謝料基準」ということが、時に生きてくる場合があります。

まずは弁護士に相談を

数ある交通事故の中で、歩行者が当事者となった場合、過失割合において優遇される傾向にはあるものの、必ずしもそうではありません。交通事故の状況、態様によって歩行者への過失が認められ、過失相殺されるケースもあります。 損害賠償は、事案によって異なります。弁護士はその一つ一つを、正しい知識と根拠に基づき、的確な損害賠償額を導き出します。さらに、ご自身が加入している保険に「弁護士費用特約」の項目があれば、弁護士費用は保険会社が負担してくれます。契約内容にもよりますが、弁護士費用の全てないしは一部を負担してくれるので、敬遠しがちな弁護士への相談も依頼しやすいのではないでしょうか?少しでも不安を抱えられているなら、ぜひ一度ご相談ください。