専業主婦の逸失利益が主な争点で、最終金額約８８０万円で示談が成立した事例

ご依頼者様は、ご家族が運転する車が駐車場内を直進していたところ、相手方車両に衝突される事故により肋軟骨骨折、頚椎捻挫、前額部割創等の傷害を負い、治療をしていましたが、後遺障害申請の手続を手伝ってほしいとのことで、当法人にご依頼いただきました。

ご依頼者様は、約６か月の間治療を続け、肋軟骨骨折部の痛みは改善していたものの、頚部痛の症状や前額部の傷痕は残存してしまっていたため、後遺障害申請を行いました。

医師に後遺障害診断書を作成していただく際の注意点を説明したり、当法人で必要な書類を収集したりして申請を行った結果、頚部痛の症状について１４級９号、前額部の線条瘢痕の症状について１２級１４号が認定され、これらを併合して併合１２級が認定されました。

相手方任意保険会社との賠償交渉では、裁判基準に基づく傷害慰謝料、後遺障害慰謝料のほか、ご依頼者様が専業主婦であることから主婦の休業損害、逸失利益等も請求しました。

主な争点は逸失利益であり、外貌醜状については労働能力喪失の有無が争われ、逸失利益が否定されることがありますが、相手方に対して、前額部に傷痕の疼痛が残存しており、主婦業への支障が生じていることを具体的に説明して交渉を行ったところ、逸失利益として約４７７万円が認定されました。逸失利益以外についても、ほぼ請求額どおりの金額が認定されたため、最終金額約８８０万円（自賠責保険金を含む。）で示談が成立しました。