実質的な過失割合が10:0になるよう金額交渉をした事例

事故態様は、ご依頼者様運転の自転車が道路を直進していたところ、丁字路交差点において相手方自動車が左側から進出してきて衝突したという事案です。
ご依頼者様は本件事故により、右鎖骨骨折等の傷害を負いました。
また、運転していた自転車は全損となり、ご依頼者様と相手方保険会社との間で物損に関する交渉が進んでおりました。
そこで、人身物損共に弁護士に交渉を依頼したい、特に過失割合については可能な限り１０：０で解決したいという点につき当法人にご相談いただきました。

当職が事故状況等を詳細に聴取し、具体的な事故の状況を踏まえ、ご依頼者様にも1割程度過失がつく可能性は高いものの可能な限り有利な過失割合での示談を目指し、ご依頼を受けました。
賠償交渉においては、当初、相手方保険会社からは基本割合である９：１以上の過失割合は認められない旨の回答がなされました。
その後、相手方保険会社との間で交渉を重ね、加害者側からは請求を求めない片賠での交渉とすることとしたうえで、具体的な金額交渉を進め、過失割合についての明示はしないものの、実質的に過失割合が１０：０の場合と同等の金額で合意に至りました。
懸念されていた過失割合につき、実質的に１０：０と同様な解決ができたことでご依頼者様にもご満足いただける形で示談に至ることができました。

なお、本件では警察の捜査が長期化していたことにより示談時においても刑事記録を収集することができず、過失割合を争う十分な証拠資料があるとは言い難い状況でしたが、資料が不足する中でも積極的に交渉を重ねたことでご依頼者様にもご満足いただける結果を出すことの出来た事案でした。