交通事故の過失割合が5対5とは?事故の例や慰謝料への影響など
監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates
この記事でわかること
事故の過失割合が5対5の場合は、補償が十分に受けられない可能性があるため注意が必要です。 過失割合の内容に納得できない場合は、事故状況を整理して適切な主張を行うことで有利に修正できる可能性がありますが、決して容易ではありません。 この記事では、過失割合が5対5になる事故の例や慰謝料等への影響、納得できないときの対処法などについて、詳しく解説していきます。
交通事故被害者専用 相談窓口まずは交通事故の受付スタッフが丁寧にご対応いたします
0120-519-116
24時間予約受付・年中無休・通話無料
※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。
※国際案件の相談に関しましては別途こちらをご覧ください。
交通事故に遭いお困りの方へ
目次
交通事故の過失割合5対5とは?
交通事故における過失割合とは、事故の発生に対する責任割合を数値化したもので、「10対0」「10:0」などと表記されます。 過失割合5対5の場合、交通事故の被害者と加害者の双方が、事故の発生に対する責任を同程度(50%ずつ)負っていることを意味します。 具体的な過失割合は、当事者同士が事故状況のすり合わせを行い、過去の裁判例や修正要素などを踏まえて話し合いで決めるのが基本です。 過失割合5対5の場合は、当事者それぞれが加入している保険を利用して、相手の修理費や治療費などを支払うのが一般的です。 ただし、過失割合が明確に分かる事故状況でない場合は、争いになりやすいため注意しましょう。
過失割合が5対5になる事故のケース
過失割合が5対5になる事故のケースを、以下6つの状況別でご紹介していきます。 なお、ここでご紹介するケースは、あくまで一例であることにご注意ください。
- 1. 自動車同士の事故
- 2. 自動車とバイクの事故
- 3. 自動車と自転車の事故
- 4. 自動車と歩行者の事故
- 5. 自転車と歩行者の事故
- 6. 駐車場内で起きた事故
自動車同士の事故
自動車同士の事故では、次のような場合に過失割合が5対5になります。
赤信号同士の事故
A車とB車が、赤信号でそれぞれ交差道路から交差点に進入して衝突した場合、過失割合は5対5となります。
赤信号の直進車と赤信号の右折車の事故
直進するために、赤信号で交差点に進入したA車と、右折しようと同じく赤信号で交差点に進入したB車が衝突した場合、過失割合は5対5になります。
直進車と左折車の事故
ほぼ同じ幅の道路からなる交差点で、直進するA車と、交差道路の左方から左折するために交差点に進入したB車が衝突した場合、過失割合は5対5となります。
追い越し直進車と右折車の事故
追越しが禁止されない交差点で、あらかじめ中央に寄らずに右折しようとしたB車と、追越しをしようとしたA車が衝突した場合、過失割合は5対5になります。
自動車とバイクの事故
自動車とバイクの事故では、自動車同士の事故に比べ、自動車側の過失割合が10%ほど増加する可能性があります。バイクは自動車よりも車体が小さく、事故の衝撃を受けやすい「交通弱者」にあたるためです。 また、バイクのドライバーは身体がむき出しであり、大きな怪我を負いやすいことから、自動車側により高い注意義務が課されるのが一般的です。 自動車とバイクの事故では、次のような場合に過失割合が5対5になります。
直進バイクと直進車の事故
ほぼ同じ幅の道路からなる交差点で、左方から自動車が、右方からバイクが同じ速度で走行してきて衝突した場合、過失割合は5対5になります。
広路直進車と狭路バイクの事故
一方が明らかに広い道路で、狭い道路から直進するために減速しながら交差点に進入したバイクと、広い道路から直進するために減速せず交差点に進入してきた自動車が衝突した場合、過失割合は5対5になります。
黄信号直進車と黄信号右折バイクの事故
黄信号で交差点に進入し右折しようとするバイクと、対向車線から直進するために交差点に進入してきた自動車が衝突した場合、過失割合は5対5になります。
赤信号直進バイクと黄信号右折車の事故
赤信号で交差点を直進しようとしたバイクと、黄信号で交差点に進入し赤信号で右折しようとした対向車(自動車)が衝突した場合、過失割合は5対5になります。
右折バイクと直進車の事故
ほぼ同じ幅の道路からなる交差点で、交差点を直進しようとした自動車と、交差道路の左方から右折するために交差点に進入してきたバイクが衝突した場合、過失割合は5対5になります。
狭路直進バイクと広路右折車の事故
一方が明らかに広い道路で、狭い道路から直進するために交差点に進入してきたバイクと、広い道路から右折するために進入してきた自動車が衝突した場合、過失割合は5対5となります。
優先道路右折車と直進バイクの事故
一方が優先道路の場合、非優先道路から交差点を直進しようとするバイクと、右折するために優先道路から交差点に進入してきた自動車が衝突した場合、過失割合は5対5になります。
自動車と自転車の事故
自転車で事故に遭うと、転倒などにより大きな怪我を負うことが想定されます。 そのため、自動車と自転車の事故では、自動車側に一層強い注意義務が課されるのが一般的です。 自動車と自転車の事故では、次のような場合に過失割合が5対5になります。
直進車と二段階右折しなかった自転車の事故
正しく二段階右折をせず、青信号で交差点を右折してきた自転車が、同じく青信号で交差点を直進してきた対向車(自動車)と衝突した場合、過失割合は5対5になります。
自動車と歩行者の事故
歩行者は最大の「交通弱者」にあたるため、自動車側には最も強い注意義務が課されるのが一般的です。しかし、歩行者側に著しい不注意などが認められる場合、双方に一定の過失がつくこともあります。 自動車と歩行者の事故では、次のような場合に過失割合が5対5になります。
夜間に路上に倒れていた人・座っていた人と衝突した場合の事故
夜間、路上に倒れ込んだり座り込んでいたりする歩行者(路上横臥者)と自動車が衝突した場合、過失割合は5対5になります。
自転車と歩行者の事故
自転車と歩行者はどちらも交通弱者にあたりますが、事故時は歩行者の方がより深刻な怪我を負いやすいため、自転車側に強い注意義務が課されるのが一般的です。 自転車と歩行者の事故で過失割合が5対5になるのは、次のようなケースです。 ●歩行者が赤信号で交差点の横断を開始し、黄信号で右左折のために交差点に進入した自転車と衝突した場合
駐車場内で起きた事故
駐車場内の交差部分で、異なる方向から侵入してきた自動車同士が出会い頭に接触事故を起こした場合、原則として双方が同等の責任を負います。駐車場内の事故はデータが少なく、「痛み分け」とするケースが多いためです。 よって、基本過失割合は5対5ですが、道路の幅や運転速度などの事情次第では、過失割合が修正される可能性もあります。 例えば、A車が先に交差部分に侵入したにもかかわらず、B車が交差部分の手前で減速せずに衝突した場合は、B車に「著しい過失」があったとして、「4(A車)対6(B車)」の過失割合となります。 適切な過失割合を主張するには、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像など、客観的証拠の提示が重要です。
交通事故被害者専用 相談窓口まずは交通事故の受付スタッフが丁寧にご対応いたします
0120-519-116
24時間予約受付・年中無休・通話無料
※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。
※国際案件の相談に関しましては別途こちらをご覧ください。
交通事故に遭いお困りの方へ
過失割合5対5で慰謝料などの示談金はどうなる?
過失割合が5対5の場合は、お互い相手の損害に対して5割の損害賠償責任を負うため、慰謝料などを含む示談金が「過失相殺」によって減額されます。 下表の例でみていきましょう。
| 加害者 | 被害者 | |
|---|---|---|
| 過失割合 | 5 | 5 |
| 損害額 | 1000万円 | 2000万円 |
| 請求金額 | 1000万円×0.5=500万円 | 2000万円×0.5=1000万円 |
例えば、加害者の損害額が1000万円、被害者の損害額が2000万円だったとします。 過失割合が5対5の場合、加害者・被害者ともに、損害額から自身の過失割合に相当する分が差し引かれます(過失相殺)。 具体的には、被害者の場合、損害額2000万円から5割の過失相当分1000万円が差し引かれるため、加害者に請求できる損害額は1000万円です。 一方、加害者が被害者に請求できる損害額は500万円になります(1000万円-1000万円×0.5)。
人身傷害保険の活用について
自身が加入している「人身傷害保険」を活用することで、過失割合で減額された分を補填できる可能性があります。 人身傷害保険とは、過失割合にかかわらず、保険会社から交通事故による損害を保険金として支払ってもらえる特約です。 人身傷害保険は過失割合の影響を受けないため、自身の過失割合が大きいほど有利に働くといえます。 ただし、人身傷害保険から支払われる保険金の上限額は契約内容によって異なるため、利用を検討する場合は、事前に保険会社に確認しておきましょう。
過失割合に納得がいかないときは?
過失割合に納得がいかないときは、再度交渉を行うためにも、以下の行動を取ることが大切です。
- 事故状況を示す証拠を集める
- 弁護士に相談する
過失割合に納得できない場合の対処法は、以下のページもご覧ください。
合わせて読みたい関連記事
事故状況を示す証拠を集める
事故状況を示す客観的な証拠があれば、適切な過失割合の主張・立証が可能です。 有効な証拠としては、以下のようなものが挙げられます。
- 事故現場や事故車両の写真
- 事故直後の状況を記載したメモ
- ドライブレコーダーの映像
- 防犯カメラの映像
- 相手方との会話の録音
- 目撃者の証言
- 信号機の作動状況記録
- 実況見分調書 など
証拠としての効力が弱いものでも、複数揃えることで効力が強まる可能性があります。説得力のある主張をするためにも、証拠はできる限り多く集めましょう。
弁護士に相談する
過失割合に納得がいかないときは、弁護士に相談するとよいでしょう。 相手方保険会社は示談交渉の経験が豊富なので、被害者の方はどうしても弱い立場になりやすいといえます。被害者ご自身で適正な過失割合を主張しても、すぐに応じてもらえないケースも多いです。 過失割合に納得できず、保険会社との交渉もうまくいかない時は、交通事故の知識や経験が豊富な弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は保険会社とのやり取りにも慣れているため、示談交渉を有利に進められる可能性があります。
駐車場内の物損事故において、過失割合を5割から3割に修正した事例
弁護士法人ALGが、過失割合を5割から3割に減らした事例をご紹介します。
<事案の概要>
ご依頼者が駐車場内の通路を直進していたところ、駐車スペースから出るために発進した相手方と衝突した事故です。 駐車場内の事故は双方に一定の過失が認められるケースが多く、本件でも相手方は「過失割合5対5」を強く主張していました。示談交渉では決着がつかなかったため、最終的に裁判で争うことになりました。
<解決結果>
裁判では、「駐車場内のある特定の部分が日陰になっていたか否か」が争点となりました。 そこで担当弁護士は、情報公開請求によって駐車場の周辺建物の建築確認申請書を取得し、建物の長辺・短辺・高さなどを調べ、CADソフトを使って日影図を作成しました。 日影図と現場図面を対照すると、争点となっていた部分は日陰になっていなかったことが明らかになりました。 この事実を受け、相手方は当事者尋問でこれまでの主張(過失割合5対5)を完全に撤回し、3対7の過失割合での和解案に応じました。 弁護士の粘り強い調査と主張により、ご依頼者の過失割合を5割から3割へと減らすことに成功しました。
交通事故の過失割合に不満があるなら、弁護士法人ALGにご相談ください
相手方保険会社から提示された過失割合に不満を抱く方は、実際に多くいらっしゃいます。保険会社は交通事故の示談交渉に慣れているため、被害者の方はどうしても不利な立場に置かれがちです。正当な過失割合を主張しても、修正を認めてくれる保険会社は比較的少ないでしょう。 弁護士であれば、客観的な証拠の収集から適切な過失割合の主張・立証まで、円滑に行うことができます。保険会社から不当な過失割合が主張されていても、しっかり反論が可能です。 また、証拠の収集や示談交渉を弁護士にすべて任せられれば、精神的負担の軽減にもつながります。 弁護士法人ALGには、交通事故の経験や知識が豊富な弁護士が複数名在籍しています。過失割合に不満がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
交通事故被害者専用 相談窓口まずは交通事故の受付スタッフが丁寧にご対応いたします
0120-519-116
24時間予約受付・年中無休・通話無料
※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。
※国際案件の相談に関しましては別途こちらをご覧ください。
交通事故に遭いお困りの方へ
交通事故事件の経験豊富な
弁護士が全面サポート
弁護士費用特約を使う場合
本人原則負担なし※保険会社の条件によっては
本人負担が生じることがあります。
弁護士報酬:成功報酬制
※死亡・後遺障害等級認定済みまたは認定が見込まれる場合
※事案によっては対応できないこともあります。
※弁護士費用特約を利用する場合、別途の料金体系となります。























