【具体例あり】交通事故の過失割合8対2のケースとは?
監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates
この記事でわかること
交通事故では、発生した事故に対する責任が当事者双方に問われます。被害者にも過失が認められるケースは多く、事故態様によっては被害者に2割の過失がつく可能性もあるため、注意が必要です。 この記事では、過失割合が8対2になるケースや過失割合に納得がいかないときの対処法などについて、詳しく解説していきます。
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目次
- 1 交通事故で過失割合8対2の場合の過失相殺とは?
- 2 基本過失割合が8対2になるケース
- 2.1 自動車同士の事故
- 2.1.1 信号機がある交差点:直進車同士の事故
- 2.1.2 信号機がある交差点:直進車と右折車の事故
- 2.1.3 信号機がない交差点:直進車同士の事故
- 2.1.4 信号機がない交差点:一方通行規制が敷かれている交差点での直進車同士の事故
- 2.1.5 信号機がない交差点:一方の道幅が広い交差点での直進車同士の事故
- 2.1.6 信号機がない交差点:一時停止線がある交差点での直進車同士の事故
- 2.1.7 信号機がない交差点:直進車と右折車の事故
- 2.1.8 信号機がない交差点:一方が優先道路の交差点での事故
- 2.1.9 一方に信号機があり、もう一方には信号機はなく一時停止線がある交差点での事故
- 2.1.10 一方に一時停止線がある交差点での右折車と直進車の事故
- 2.1.11 一方が優先道路での右折車同士の事故
- 2.1.12 左折車と後続直進車の事故
- 2.1.13 右折車と後続直進車の事故
- 2.1.14 丁字路の交差点での事故
- 2.1.15 丁字路の交差点での右折車同士の事故
- 2.1.16 道路外から進入する際の事故
- 2.1.17 急ブレーキによる追突事故
- 2.1.18 反対車線に転回した際の事故
- 2.2 自動車とバイクの事故
- 2.3 自動車と自転車の事故
- 2.4 自動車と歩行者の事故
- 2.5 自転車と歩行者の事故
- 2.1 自動車同士の事故
- 3 過失割合に納得がいかないときの対処法
- 4 過失割合8対0とは?8対2との違い
- 5 粘り強い交渉の結果、過失割合を8対2から9対1に修正することができた事例
- 6 過失割合を8対2から変更したい場合などは弁護士にご相談ください
交通事故で過失割合8対2の場合の過失相殺とは?
過失割合が8対2の交通事故の場合、被害者が請求できる損害賠償金はいくらになるのでしょうか?下記の表を例としてご説明します。
| 加害者 | 被害者 | |
|---|---|---|
| 過失割合 | 8 | 2 |
| 損害額 | 400万円 | 2000万 |
| 請求金額 | 400万円×0.2=80万円 | 2000万円×0.8=1600万円 |
| 実際にもらえる金額 | 0円 | 1600万円 – 80万円=1520万円 |
過失相殺とは、被害者にも過失が認められる場合に、その過失割合分を損害賠償金額から差し引くことをいいます。 加害者の損害額が400万円、被害者が2000万円の場合、過失相殺後の加害者の請求金額は「400万円×0.2=80万円」、被害者は「2000万円×0.8=1600万円」です。 被害者は、加害者に80万円を支払わなければならないため、被害者が請求できる1600万円から80万円を差し引きます。したがって、被害者が請求できる損害賠償金は、1520万円となります。
加害者からの請求額が多い場合
加害者の損害額が高額な場合、被害者は自身が受け取れる金額よりも加害者に支払う金額の方が高くなってしまう可能性があります。 下表の場合だと、被害者は加害者に対して20万円を支払わなければなりません。
| 加害者 | 被害者 | |
|---|---|---|
| 過失割合 | 8 | 2 |
| 損害額 | 300万円 | 50万円 |
| 請求金額 | 300万円×0.2=60万円 | 50万円×0.8=40万円 |
| 実際にもらえる金額 | 60万円-40万円=20万円 | 0円 |
「事故で加害者が重傷を負った」「加害者の車両が高級車だった」などの場合は、加害者の損害額が高くなりやすいため注意が必要です。
基本過失割合が8対2になるケース
基本過失割合が8対2になるケースには、どのようなものがあるのでしょうか?自動車同士の事故、自動車とバイクの事故、自動車と自転車の事故、自動車と歩行者の事故、自転車と歩行者の事故のケースに分けてご説明します。
自動車同士の事故
交通ルールでは、事故防止の観点から、交通弱者を保護するという決まりがあります。 交通弱者とは、事故の被害に遭いやすい立場をいい、自動車>バイク(原動機付自転車を含む)>自転車>歩行者の順で立場が弱くなっていきます。 自動車等の交通強者と交通弱者が事故を起こした場合、交通強者には強い注意義務が課されるのが通常です。そのため、事故状況が同じであれば、自動車同士の事故よりも、自動車とバイクの事故の方が、自動車の過失割合は高くなる傾向があります。 自動車同士の事故はどちらも交通強者であるため、立場の違いによる過失割合の修正は基本的にありませんが、事故態様が複雑になりやすいです。基本的には、ルール違反の程度がよりひどい方の過失割合が高くなります。 それでは、自動車同士の事故で過失割合が8対2になるケースをみてみましょう。
信号機がある交差点:直進車同士の事故
信号機がある交差点において、黄色信号で交差点に直進進入した自動車Aと、交差道路より赤信号で交差点に直進進入した自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
信号機がある交差点:直進車と右折車の事故
信号機がある交差点において、青信号で交差点に直進進入した自動車Aと、同じく青信号で、右折しようと交差点に進入した対向車である自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
信号機がない交差点:直進車同士の事故
信号機がなく、交差道路の道幅がほぼ同じ交差点において、減速しながら交差点に直進進入した左方車Aと、減速せずに交差点に直進進入した右方車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
信号機がない交差点:一方通行規制が敷かれている交差点での直進車同士の事故
信号機がなく、一方の道路に一方通行規制が敷かれている交差点において、一方通行規制のない道路から交差点に直進進入した自動車Aと、一方通行規制に違反して交差点に直進進入した自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
信号機がない交差点:一方の道幅が広い交差点での直進車同士の事故
信号機がなく、一方の道路の道幅が明らかに広い交差点において、広路より減速しながら交差点に直進進入した自動車Aと、狭路より減速せずに交差点に直進進入した自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
信号機がない交差点:一時停止線がある交差点での直進車同士の事故
信号機がなく、一方の道路に一時停止の規制がある交差点において、一時停止の規制がない道路を走行していた自動車Aと、一時停止の規制がある道路を走行していた自動車Bが、同程度の速度で交差点に直進進入し、衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
信号機がない交差点:直進車と右折車の事故
道幅の広い交差点において、交差点に直進進入した自動車Aと、右折しようと交差点に進入した対向車である自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
信号機がない交差点:一方が優先道路の交差点での事故
信号機がなく、一方が優先道路である交差点において、非優先道路より交差点に直進進入した自動車Aと、優先道路より右折しようと交差点に進入した自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=8:2
一方に信号機があり、もう一方には信号機はなく一時停止線がある交差点での事故
一方の道路には車両用信号機はないものの、押しボタン式歩行者用信号機および一時停止の規制があり、交差道路には車両用信号機がある交差点において、押しボタン式歩行者用信号機が青信号で減速しながら交差点に直進進入した自動車Aと、車両用信号機が赤信号で減速せずに交差点に直進進入した自動車Bが衝突した場合(もしくは、双方の速度に関わらず、自動車Bに著しい過失があった場合)。
→自動車A:自動車B=2:8
※歩行者用信号機には横断歩道を通行する歩行者および自転車のみが規制され、道路を通行する車両は規制されないことから、自動車Aにとって上記交差点は、信号機による交通整理が行われていない交差点と同じものとみなされます。
一方に一時停止線がある交差点での右折車と直進車の事故
一方の道路に一時停止の規制がある交差点において、一時停止の規制がない道路より交差点に直進進入した自動車Aと、一時停止の規制がある道路より左折しようと交差点に進入した自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
一方が優先道路での右折車同士の事故
一方が優先道路である交差点において、優先道路より右折しようと交差点に進入した自動車Aと、非優先道路より右折しようと交差点に進入した自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
左折車と後続直進車の事故
交差点において、左折車が左側端に寄るのに支障がない状況にも関わらず、あらかじめ左側端に寄らない左折車Bと、中央線ないし道路中央を越えていない後続直進車Aが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
右折車と後続直進車の事故
交差点において、右折車が中央に寄るのに支障がない状況にも関わらず、あらかじめ中央に寄らない右折車Bと、中央線ないし道路中央を越えていない後続直進車Aが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
丁字路の交差点での事故
一方の道路の道幅が明らかに広い丁字路において、広路より交差点に直進進入した自動車Aと、狭路より右折もしくは左折しようと交差点に進入した自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
丁字路の交差点での右折車同士の事故
一方が優先道路である丁字路において、優先道路より右折しようと交差点に進入した自動車Aと、非優先道路より右折しようと交差点に進入した自動車Bが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
道路外から進入する際の事故
道路外より道路に進入しようと右折もしくは左折した自動車Bと、道路を直進していた自動車Aが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
急ブレーキによる追突事故
自動車Aが、理由のない急ブレーキをかけたことで自動車Bに追突されたものの、その場所が住宅街や商店街などの場合や、自動車Bに15km以上の速度違反もしくはその他の著しい過失があった場合。
→自動車A:自動車B=2:8
反対車線に転回した際の事故
反対車線に転回中の自動車Bと、対向または同一方向を走行していた自動車Aが衝突した場合。
→自動車A:自動車B=2:8
自動車とバイクの事故
バイクは、自動車に比べて車体が小さく、運転者の体もむき出しのため、事故で大怪我をする危険性が高いといえます。 そのため、自動車とバイクの事故では、自動車により強い注意義務が課されるのが通常です。また、同じケースの自動車同士の事故と比べ、自動車の過失割合は高くなる傾向があります。 自動車とバイクの事故で、過失割合が8対2もしくは2対8になるケースをみてみましょう。
信号機がある交差点での事故
信号機がある交差点において、青信号で交差点に直進進入したものの、渋滞などの理由で赤信号になるまで交差点を通過できず取り残されてしまった自動車と、交差道路より青信号で交差点に直進進入したバイクが衝突した場合。
→自動車:バイク=8:2
信号機がない交差点での右折車と直進バイクによる事故
信号機がない交差点において、右折しようと交差点に進入した自動車と、交差点に直進進入したバイクが衝突した場合。
→自動車:バイク=8:2
信号機がなく、一方が優先道路の交差点での直進車と右折バイクの事故
信号機がなく、一方が優先道路である交差点において、非優先道路より交差点に直進進入した自動車と、優先道路より右折しようと交差点に進入したバイクが衝突した場合。
→自動車:バイク=8:2
左折車と後続バイクによる事故
交差点の手前30mの地点で、左折の合図を出して左折を開始した自動車と、直進していた後続のバイクが衝突した場合。
→自動車:バイク=8:2
直進車と左折バイクによる事故
交差点の手前30m以内の地点で、バイクが直進する自動車をその右側から追い越し、または追い抜いたうえで左折して自動車と衝突した場合(もしくは、バイクが直進する自動車の右側をほぼ並走中に左折して自動車と衝突した場合)。
→自動車:バイク=2:8
追越禁止場所での事故
追越禁止場所において、バイクが先行していた自動車を追い越そうとして、自動車と衝突した場合。
→自動車:バイク=2:8
進路変更をした車と後続のバイクによる事故
あらかじめ先行していた自動車が進路変更を行い、後方から直進するバイクが接触した場合。
→自動車:バイク=8:2
反対車線に転回した車と直進バイクによる事故
自動車が転回して反対車線に進入する際、反対車線の正常な交通を妨害するおそれがあったにもかかわらず転回を完了した自動車と、反対車線を直進していたバイクが追突した場合。
→自動車:バイク=8:2
自動車と自転車の事故
自転車は、バイクよりもさらに車体が小さく、事故で大怪我をする危険性はより高いといえます。 そのため、自動車と自転車の事故の場合、自動車には対バイクのとき以上に強い注意義務が課され、その分だけ過失割合も高くなるのが一般的です。 自動車と自転車の事故で、過失割合が8対2もしくは2対8になるケースをみてみましょう。
黄色信号での右折車と直進自転車による事故
信号機がある交差点において、黄色信号で右折しようと交差点に進入した自動車と、同じく黄色信号で交差点に直進進入した対向車である自転車が衝突した場合。
→自動車:自転車=8:2
黄色信号での右折自転車と直進車による事故
信号機がある交差点において、青信号で交差点に進入し、黄色信号で右折した自転車と、黄色信号で交差点に直進進入した自動車が衝突した場合。
→自動車:自転車=8:2
右折矢印での右折車と赤信号を直進してきた自転車による事故
信号機がある交差点において、右折の青矢印信号で右折をしようと交差点に進入した自動車と、赤信号で交差点に直進進入した対向車である自転車が衝突した場合。
→自動車:自転車=2:8
信号機がない交差点での直進車と直進自転車による事故
信号機がなく、交差道路の道幅がほぼ同じ交差点において、交差点に直進進入した自動車と、交差道路より交差点に直進進入した自転車が衝突した場合。
→自動車:自転車=8:2
信号機がない交差点での右折車と直進自転車による事故
信号機がなく、交差道路の道幅がほぼ同じ交差点において、右折しようと交差点に進入した自動車と、交差道路より交差点に直進進入した自転車が衝突した場合。
→自動車:自転車=8:2
直進車と右折自転車による事故
交差道路の道幅がほぼ同じ交差点において、交差点に直進進入した自動車と、交差道路より右折しようと交差点に進入した自転車が衝突したケースで、自動車が徐行をしていなかった、もしくは15km以上の速度違反があった場合や、自転車が明らかに先に交差点に進入していた場合。
→自動車:自転車=8:2
進路変更をした自転車と後続直進車による事故
前方に障害物がない道路において、進路変更をした自転車が、直進していた後続の自動車と衝突した場合。
→自動車:自転車=8:2
自動車と歩行者の事故
歩行者は、交通ルール上、最も立場が弱い存在であり、事故で怪我をする危険性は非常に高いといえます。 自動車と歩行者の事故の場合、自動車には非常に強い注意義務が課され、過失割合もかなり高くなるのが一般的です。たとえ歩行者の飛び出しが事故の原因で、自動車は交通ルールをしっかり守っていたとしても、過去の裁判例では自動車にも一定の過失割合が認められる傾向があります。 また、被害に遭った歩行者が子供や高齢者、障害者の場合や、集団だった場合は、自動車の過失割合はさらに高くなるケースが多いです。 それでは、自動車と歩行者の事故で、過失割合が8対2になるケースをみてみましょう。
横断歩道のない交差点での直進車と横断者による事故
横断歩道のない交差点またはその直近において、道路を直進していた自動車と、道路を横断していた歩行者が衝突した場合。
→自動車:歩行者=8:2
横断歩道などがない道路での直進車と横断者による事故
横断歩道や交差点の近く以外の場所において、道路を直進していた自動車と、道路を横断していた歩行者が衝突した場合。
→自動車:歩行者=8:2
歩道があるにもかかわらず車道を通行していた歩行者と車の事故
歩車道の区別のある道路において、車道通行が許されていないにも関わらず、車道側端(端からおおむね1m以内)を通行していた歩行者と、対向または同一方向を走行していた自動車が衝突した場合。
→自動車:歩行者=8:2
道路の中央部分を通行していた歩行者と車の事故
歩車道の区別のない幅8m以上の道路において、道路の中央部分を通行していた歩行者と、対向または同一方向を走行していた自動車が衝突した場合。
→自動車:歩行者=8:2
昼間、道路に寝ころんでいた(座り込んでいた)歩行者と自動車の事故
昼間において、幹線道路以外の道路に寝ころんだり座り込んだりしていた歩行者に自動車が衝突したケースで、歩行者が児童・高齢者の場合もしくは自動車側に著しい過失がある場合。
→自動車:歩行者=8:2
徐行で後退していた車と歩行者による事故
後方の見通しが十分でない状況で、徐行またはそれに近い速度で後退していた自動車と、その直後を何ら注意することなく横断していた歩行者が衝突した場合。
→自動車:歩行者=8:2
自転車と歩行者の事故
自転車は、多くの人が気軽に利用できる乗り物ですが、法律上では軽車両に該当し、歩行者に比べると交通強者の立場にあたります。 そのため、自転車と歩行者の事故の場合、自転車にはより強い注意義務が課され、同じケースの自転車同士の事故よりも自転車の過失割合は高くなる傾向があります。 自転車と歩行者の事故で、過失割合が8対2もしくは2対8になるケースをみてみましょう。
横断歩道を渡りきる前に赤信号になってしまった歩行者と青信号を走行していた自転車による事故
青信号で横断歩道を渡り始めた歩行者が、途中で黄信号(もしくは青点滅)に、さらに赤信号に変わっても渡り切れず、青信号で道路を走行していた自転車と衝突した場合。
→自転車:歩行者=8:2
赤信号で横断歩道を渡り始めた歩行者と青信号で走行していた自転車による事故
赤信号で横断歩道を渡り始めた歩行者と、青信号で道路を走行していた自転車が衝突した場合。
→自転車:歩行者=2:8
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過失割合に納得がいかないときの対処法
提示された過失割合に納得がいかない場合は、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像などの客観的証拠を揃え、反論することが大切です。客観的証拠となり得るのは、以下のようなものです。
- 目撃者の証言
- 事故車両や現場の写真
- 実況見分調書 など
客観的証拠を提示して反論しても話し合いがまとまらない場合は、「弁護士に相談する」「ADR(交通事故紛争処理センター)を利用する」などの方法を検討しましょう。 交通事故に詳しい弁護士であれば、ご自身の事故態様と類似する過去の裁判例や客観的証拠をもとに、適正な過失割合を主張・立証できます。 客観的証拠が乏しい場合は収集もサポートしてもらえるため、負担の軽減に大きくつながります。
知っておくべき過失割合の修正要素
過失割合は、事故態様によって基本の過失割合が決まり、そこから修正要素(個別事情)が考慮され、最終的な過失割合が確定します。 修正要素には、以下のような事情が挙げられます。
主な修正要素
- 事故当時の状況
夜間、雨天、霧などによる視界不良 - 道路の性質
優先道路、幹線道路、丁字路、車線状況など - 当事者の性質
幼児、児童、高齢者、身体障害者 - 当事者の過失の有無
著しい過失(酒気帯び運転、携帯電話使用等)、重過失(無免許運転、居眠り運転等)
適正な過失割合で示談するためには、個別事情の精査が重要です。
過失割合8対0とは?8対2との違い
交通事故の過失割合は、当事者双方の合計が10割(100%)となるのが基本ですが、稀に「8対0」とされることがあります。これを、「片側賠償(かたがわばいしょう)」といい、片方の当事者のみが賠償を行うことで合意する解決方法です。
| 8対2 | 8対0 | |
|---|---|---|
| 被害者の請求額 | 500万円×0.8=400万円 | 500万円×0.8=400万円 |
| 被害者の支払額 | 20万円 | 0円 |
| 実際にもらえる金額 | 400万円-20万円=380万円 | 400万円 |
片側賠償の場合、被害者は相手方の損害額の2割(20万円)を支払わずに済みます。
粘り強い交渉の結果、過失割合を8対2から9対1に修正することができた事例
弁護士法人ALGがサポートした結果、8対2の過失割合を9対1に修正できた事例をご紹介します。 事故の概要は、依頼者のお子様が、塾の帰りに塾の目前の道路を横断しようとしたところ、加害者の自動車と衝突したというものでした。 事故当時、塾の出口付近には別の自動車が停車しており、加害者がお子様の姿を確認するのは難しい状況だったことから、加害者側の保険会社はお子様の飛び出しを主張してきました。 保険会社から提示された過失割合は「加害者8:お子様2」であり、疑問を持たれた依頼者は弁護士に相談するために来所されました。 担当弁護士は、依頼者が持参した刑事記録を精査し、以下のような問題点があると考えました。
- 当該事故において、そもそもお子様の飛び出しはあったのか
- 仮に飛び出しがあったとしても、加害者は安全確認義務を怠っていたのではないか
上記を踏まえたうえで、似たケースの裁判例を調べたところ、当方に有利な裁判例が確認できたため、それを提示して保険会社と粘り強く交渉を行いました。 その結果、過失割合は当方に10%有利に修正することができ、「加害者9:お子様1」となりました。それに伴い、賠償金も50万円から130万円に増額させることに成功しています。
過失割合を8対2から変更したい場合などは弁護士にご相談ください
納得のいく賠償金を受け取るためには、適正な過失割合の主張・立証が重要です。 たとえ被害者でも、過失が認められてしまうと、その割合に応じて損害賠償金が減額されてしまいます。交渉相手が相手方保険会社の場合は、何かと理由をつけられ、主張した過失割合を否認される可能性もあるでしょう。 お一人で客観的証拠を収集し、適正な過失割合を主張・立証するのは、決して容易ではありません。弁護士であれば、客観的証拠の収集だけでなく、類似する事故態様の裁判例を探して適切に主張・立証することができます。 「過失割合を8対2から変更したい」「過失割合8対2が妥当なのか分からない」といった方は、ぜひお気軽に弁護士にご相談ください。
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※事案によっては対応できないこともあります。
※弁護士費用特約を利用する場合、別途の料金体系となります。























