交通事故に強い法律事務所へ弁護士相談|弁護士法人ALG

交通事故専属のスタッフが丁寧にご対応します

相談受付全国対応

24時間予約受付・年中無休・通話無料

0120-790-073

公務員の逸失利益|減収がない場合でも逸失利益を請求できる?

弁護士法人ALG 弁護士 谷川 聖治

監修弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates

交通事故により後遺障害が残った場合、「後遺障害逸失利益」を請求することができます。 「後遺障害逸失利益」とは、後遺障害によって将来的に得られなくなってしまった収入を損害とするものです。
後遺障害逸失利益を損害として考え、相手方に請求しようとするとき、実際に減収が発生していないにもかかわらず、逸失利益が認められるかという問題があります。公務員の場合、事故後に減収が発生しないということが多いので一般の会社員よりも逸失利益で保険会社と争いが生じやすくなります。
この記事では「公務員」の方が交通事故に遭ったケースに着目し、逸失利益についてくわしく解説していきます。公務員の方の参考になれば幸いです。

交通事故被害者専用 相談窓口まずは交通事故の受付スタッフが丁寧にご対応いたします

24時間予約受付・年中無休・通話無料

※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。

公務員の逸失利益について

逸失利益いっしつりえきとは、交通事故に遭わなければ本来得られていた収入のことです。
事故により後遺障害が残ってしまった場合や死亡してしまった場合に請求できます。
公務員の場合、事故後に減収がないケースが多いので、逸失利益が発生しないと相手方保険会社に主張されてしまうことがあります。
公務員の逸失利益では、以下の事情がある場合に逸失利益を請求できます。

  • ①減収があること
  • ②特段の事情があること

逸失利益について以下で詳しく解説しています。ご参考ください。

公務員の逸失利益は争われることが多い

逸失利益とは原則として減収が発生しているときに請求できます。 しかし、交通事故の後遺障害が原因で減収されることが多い民間企業に比べ、公務員の身分保障は手厚くなっています。特に地方公務員の給与制度は条例によって具体的に定められているのですが、「昇給」や「昇格」の上がり方も規定されています。基本的な条件を満たしていれば、毎年給与は上がっていくということになります。 そのため、相手方保険会社から「そもそも公務員の逸失利益は発生していない」と主張されることが多くあり、争点となります。

減収がない公務員は逸失利益をもらえない?

裁判所の判例では、減収が認められない場合でも「特段の事情」があれば、逸失利益を請求できるとしています。では「特段の事情」とは何を指すのでしょうか?

【特段の事情とは】

  • 減収していないのが本人の努力や周りのサポートのおかげであること
  • 本人が現に従事または将来従事するべき職業の性質に照らし、特に昇給、昇任、転職に際して不利的な取り扱いを受けるおそれがあると認められる場合

などの後遺症が被害者にもたらす経済的不利益を認めるに足りる特段の事情の存在を必要とするべきだと考えます。

減収がない場合に考慮される「特段の事情」とは

「特段の事情」には次のようなものが挙げられます。

  • ①本人の努力により収入を維持している
  • ②昇進・昇給等における不利益が生じている
  • ③業務に支障が生じている
  • ④退職・転職の可能性がある
  • ⑤勤務先の安定性・給与体系を含めた雇用の継続性
  • ⑥勤務先の配慮により収入を維持している
  • ⑦日常生活に支障が生じている

上記のような「特段の事情」を立証することができれば、「減収がない」だけでは判断できない不利益や交通事故による損失があると認められ、逸失利益を請求できる可能性が高まります。

①本人の努力により収入を維持している

減収が生じないように、また、勤務先に迷惑が掛からないように本人が努力していることが逸失利益を肯定する特段の事情として考慮されることがあります。 具体的な例を以下に挙げます。

  • 痛みの症状に耐えながら勤務を継続している
  • 悪化を防ぐ努力をしている
  • 平日の夜や土日を返上して仕事をしている

②昇進・昇級等における不利益が生じている

事故後、昇給・昇進などで不利益が発生した場合、あるいは降格された場合、逸失利益が認められる特段の事情として考慮されます。
このような場合では、減収はなくとも実質的には経済的な不利益が生じていると考えられるからです。
また、将来的に昇進・昇給等で不利益が生じる可能性が高い場合でも逸失利益が認められた判例もあります。 例えば会社員については以下のような事案で逸失利益が認められています。

  • 事故後、勤務先から業務で車の運転を禁止されたため、営業職に復帰できず支店長への昇進が困難になった
  • 勤務先が将来の幹部候補として考えていたが、事故による後遺障害によりその可能性がなくなった

公務員の昇給遅れを損害として認めた裁判例

<事案の概要>

被害者はバイクで信号機のない交差点で優先道路直進し、右折してきた加害者車両(普通自動車)と衝突した事故です。 争点は、主に原告の損害額についてであり、公務員である原告は、交通事故による休職や通院が原因で手当等が減少するとともに、昇給・昇格延伸による損害も生じたとして、休業損害を請求しました。

<裁判所の判断>

裁判所の判断では、本件事故により被害者が99日間の病気休職をしたことに加えて、被害者の昇給が3ヶ月延び、昇格も延期されたことが確認されました。 裁判所は、被害者の勤務先の給料に関する規程によると、職員の昇給の区分は勤務成績に応じて決定されているところ、この交通事故による病気休職以外に昇給・昇格の延期の事由は見当たらないとし、交通事故と昇給・昇格延期との間に因果関係を認めました。 そして、最終的に、被害者が症状固定日までに本来の時期に昇給・昇格していれば得られたであろう給料と、現実に支給された給料額の差額が休業損害として認められるとしました。

③業務に支障が生じている

減収がなくても、後遺障害により業務に支障が生じている場合には、事故前の収入を確保できなくなる可能性が高く、将来的に減収が発生する可能性が高いと考えられ、逸失利益が認められる事情として考慮されます。 例えば、以下のような事情が考えられます。

  • 事故前と同じ業務の遂行に支障が生じる場合
  • 後遺障害により配置転換を余儀なくされる場合

④退職・転職の可能性がある

後遺障害により公務員として勤務継続が困難となり、将来的に退職・転職を余儀なくされる可能性がある場合は、減収が発生するため、逸失利益を請求できる可能性は高まります。 また、後遺障害があると再就職の際に不利になったり、就業条件が悪くなってしまったりすることもあり得ます。実際に公務員であっても定年後は再就職が困難になるとして、逸失利益を認めた裁判例があります。 ただし、公務員の方は、どうしても、民間企業の会社員と比較すると、安定していて身分保障も手厚いので、定年まで勤務を継続できる可能性が高く、退職・転職の可能性が低いと判断されるケースが多いでしょう。逸失利益を中々認めてもらえない場合は、一度弁護士に相談されてみるのも一つの手です。

⑤勤務先の安定性・給与体系を含めた雇用の継続性

勤務先の規模・存続可能性も勤務を継続できなくなる可能性として、逸失利益の可否を判断する際の考慮要素となります。 公務員の場合は勤務先が存続不可能になる可能性は低く民間企業と比べ安定しているため、逸失利益の否定または減少させる要素になり得ます。

⑥勤務先の配慮により収入を維持している

後遺障害により業務に支障が生じているにも関わらず、減収がないのは勤務先の配慮や温情によるものであるといえる場合には、逸失利益を肯定される要素となります。 例えば以下のような事案があります。

  • 無理せず仕事ができるよう配置転換してくれている場合
  • 上司や同僚が業務を分担して支えてくれる場合

⑦日常生活に支障が生じている

日常生活に支障が出ている場合、逸失利益を肯定する要素となります。
もっとも、生活上の支障と仕事上の支障は関係ないという考え方もあるので、この点はあくまで補助的な要素と考えて良いでしょう。

公務員の逸失利益の計算方法

逸失利益の基本的な計算は以下の式で求められます。

逸失利益=基礎収入※1×労働能力喪失率※2×労働能力喪失期間に対応する中間利息控除係数※3(ライプニッツ係数)

  • ※1 基礎収入:
    事故前1年間の実収入です。源泉徴収票をもとに算出し、ボーナスや各種手当も含みます。控除前の総支給額です。
  • ※2 労働能力喪失率:
    後遺障害によって労働能力がどの程度下がったのかを数値化したもので、後遺障害等級によってある程度基準化されています。後遺障害が重くなるにつれて労働能力喪失率も高くなります。
  • ※3 労働能力喪失期間に対応する中間利息控除※4係数(ライプニッツ係数):
    労働能力喪失期間とは、後遺障害によって労働能力が制限される期間のことをいいます。具体的には症状固定時から67歳になるまでの年数が原則です。
  • ※4 中間利息控除:
    逸失利益は将来受け取るべきお金を前払いしてもらう関係上、本来受け取るべき時よりも早く運用ができ実際よりも利益を得てしまうため、将来にわたって発生するはずの利息分を差し引くことです。この利息分をあらかじめ逸失利益を減額して調節する考えです。

(例)
・年齢:35歳
・年収:500万円
・労働能力喪失率:27%(10級)
・労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数:20.3888


(式)500万円×27%×20.3888=2752万4880円

逸失利益の計算方法については併せて以下のリンクをご参考ください。

公務員の逸失利益を主張し、当初提示額の5倍以上の670万円で解決した事例

被害者は自転車で横断歩道を青信号で走行中、右折してきた加害車両(普通自動車)に跳ねられてしまう事故に遭われました。 被害者の方は右足を骨折し、1年以上の治療の末、後遺障害等級12級7号の認定を受けました。損害賠償金を請求したところ、相手方保険会社は、被害者が事故前は公務員として勤務されていたことから特に逸失利益で争い、さらに慰謝料も150万円と低く提示をしてきたため、弁護士法人ALGにご依頼されました。 当方弁護士は逸失利益について、本件は事故後に退職を余儀なくされていることを主張し交渉を行いましたが、相手方保険会社は低額な金額に固執したため、交渉は決裂と判断し紛争処理センターを利用することにしました。約4ヶ月の折衝の結果、相手方保険会社の当初提示額から5.5倍という金額で、無事解決することに成功しました。

公務員の逸失利益についてお困りなら、交通事故弁護士にご相談ください

公務員の方に後遺障害が残った場合、減収がないために逸失利益で争う事案が多くあります。
しかし、公務員であっても、逸失利益を認められたケースもあるため、相手方保険会社から低い金額で提示され、逸失利益でお悩みの方は1人で抱え込まず、弁護士にご相談ください。
弁護士に相談することで、損害賠償を弁護士基準で算出するだけでなく、公務員の逸失利益についても「特段の事情」があることを主張立証し、逸失利益を獲得できる可能性を高めます。
公務員の方で逸失利益についてお困りの方は、交通事故に詳しい弁護士が多数在籍する私たち弁護士法人ALGにご相談ください。

交通事故弁護士 TOPページへ

交通事故被害者専用 相談窓口まずは交通事故の受付スタッフが丁寧にご対応いたします

24時間予約受付・年中無休・通話無料

※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。

弁護士法人ALG 弁護士 谷川 聖治
監修 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates
監修 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates
保有資格弁護士(東京弁護士会所属・登録番号:41560)
増額しなければ成功報酬は頂きません

交通事故事件の経験豊富な
弁護士が全面サポート

増額しなければ成功報酬は頂きません

弁護士費用特約を使う場合
本人原則負担なし※保険会社の条件によっては
本人負担が生じることがあります。

弁護士報酬:成功報酬制

  • 着手金0円
  • 相談料0円
  • 弁護士費用後払い

※死亡・後遺障害等級認定済みまたは認定が見込まれる場合

※事案によっては対応できないこともあります。

※弁護士費用特約を利用する場合、別途の料金体系となります。

交通事故弁護士 TOPページへ

その他損害賠償に関する記事