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タクシーとの交通事故で被害に遭った場合は要注意!強引な示談で損をしないために知りたいコト

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そもそもタクシーの交通事故被害に遭った場合は通常の交通事故と何が違うの?

通常、交通事故に遭い、被害者となってしまわれた場合、加害者本人または加害者が加入している任意保険とやりとりを行います。しかし、交通事故の相手がタクシーであった場合は、多くの被害者の方が、タクシー会社が加入している「タクシー共済」とやりとりを行うことになるでしょう。

タクシー共済とは

タクシー会社が集まり、交通事故を起こしてしまった場合に損害賠償等への対応をする組織として、独自で作った共済協同組合のことを、「タクシー共済」といいます。2005年より、タクシー会社には任意保険に加入することが義務づけられており、未加入の場合は営業許可がおりません。タクシー会社が所有するタクシー1台1台で一般の自動車運転者が加入している任意保険に加入すると、保険料が莫大になってしまうため、タクシー会社の多くが「タクシー共済」に加入しています。

一般的な自動車保険と異なる対応

一般の自動車運転者が加入している任意保険は、交通事故における人身事故の被害者の最低限の補償をする自賠責保険では補えない損害をカバーするための保険です。つまり、被害者を救済するためという目的も有する保険です。一方で、タクシー共済は、タクシー会社やタクシー運転者を保護するために設立されています。タクシー会社は、交通事故が多発すると、最悪の場合には営業許可が取り消されてしまったり、交通事故による違反点数が積み重なる等でタクシー運転者が免停になってしまう可能性もあります。そのため、タクシー共済はタクシー会社やタクシー運転者を守ろうとし、一般の自動車運転者が加入している任意保険とは異なり、より強硬で高圧的な対応をとってくることが多いです。

タクシー共済の反論

タクシー会社やタクシー運転者を守ろうとし、一般の自動車運転者が加入している任意保険とは異なり、より強硬で高圧的な対応をとってくることが多いタクシー共済ですが、どのような反論をされることがあるのでしょうか? まず、「そもそも交通事故が起こっていない」と反論されることがあります。そもそも交通事故が起こっていないので、損害賠償も発生しない、つまり損害賠償金を支払う必要はないと主張するためです。 また、「タクシー運転者には過失はない」と反論されることもあります。この反論の目的は上記と類似していますが、タクシー運転者には過失はないので、損害賠償金を支払う必要はないと主張するためです。 その他、「この程度の交通事故で怪我をするはずがない」「怪我は交通事故とは関係のない別の原因によるものではないか」等、怪我と交通事故との因果関係を疑い、怪我に関する損害賠償金の支払いを拒否するため、反論をされることもあります。

タクシー共済の対処法

タクシー共済の対処法

では、前述したような反論をタクシー共済からされた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか? まず、「そもそも交通事故が起こっていない」と反論された場合は、「交通事故証明書」という自動車安全運転センターが発行する交通事故が起こったことを証明する資料を取得し、提示しましょう。なお、この「交通事故証明書」は、警察に交通事故の届け出をした場合に発行されるため、交通事故に遭われた際には、相手に何を言われようと、きちんと警察を呼ぶことが大切です。 また、「タクシー運転者には過失はない」と反論された場合は、「実況見分調書」という警察が作成した交通事故の状況をまとめた資料を取得し、提示することが対処法としてあります。その他、ドライブレコーダーや交通事故現場周辺の監視カメラ、目撃者の証言等も過失割合を立証するために有用です。 怪我と交通事故との因果関係を疑い、反論された場合は、交通事故直後に病院に行き、医師に書いてもらった診断書の写しを提示しましょう。

結局、誰と示談交渉を行えば良いの?

交通事故の相手がタクシーであった場合、示談交渉を行い、損害賠償を請求する相手は、タクシー共済の他、個別の事情によっては、タクシー運転者本人・タクシー会社・タクシーの任意保険も考えられます。 タクシー運転者の過失によって被害者に怪我をさせた場合、民法上の不法行為が成立します。また、タクシー運転者は、タクシーを運転して利益を得ているので、自動車損害賠償保障法上の運行供用者責任を負っています。そのため、不法行為と運行供用者責任に基づいて、タクシー運転者本人に対し、示談交渉を行い、損害賠償を請求することができます。 また、タクシー運転者が不法行為をした場合、使用者責任として、使用者であるタクシー会社にも不法行為が成立します。加えて、タクシー会社もタクシー運転者と同様、運行供用者責任を負っています。そのため、タクシー会社とタクシー運転者本人双方に示談交渉を行い、損害賠償を請求することができます。 なお、タクシー共済及び任意保険は、物損事故の場合で損害賠償金額が30万円以下の場合は支払いを免責されています。この場合、タクシー共済及び任意保険は支払いを免れるため、被害者側はタクシー会社に対し示談交渉を行い、損害賠償を請求することになります。 先にタクシー会社の多くがタクシー共済に加入していると述べましたが、もちろん一般の自動車運転者が加入している任意保険に加入しているタクシー会社もあります。この場合は、タクシー会社が加入している任意保険に対し、示談交渉を行い、損害賠償を請求することになります。

保険会社より手強い?!強引な示談交渉に折れてしまわないために知っておくこと

タクシー共済との示談交渉の難しさ

交通事故の相手がタクシーであった場合、相手が一般車であった場合よりも、示談交渉は難しくなることが多いです。タクシー会社の多くが「タクシー共済」に加入しているため、交通事故の相手がタクシーであった場合、示談交渉の相手はタクシー共済となることが多いでしょう。 タクシー共済は、タクシー会社やタクシー運転者を保護するために設立されています。また、一般の自動車運転者が加入している任意保険は、金融庁の認可を受け、業務として保険業を営んでいるため、金融庁による監督を受けます。しかし、タクシー共済は、業務として保険業を営んでいるわけではなく、タクシー会社が集まり、独自に作られた相互扶助の非営利組織です。そもそも金融庁で認可を受けていないため、金融庁による監督も受けません。そのため、被害者が金融庁に申し出ても、タクシー共済に圧力をかけることはできません。 以上のことから、示談交渉の相手がタクシー共済であった場合、一般の自動車運転者が加入している任意保険とは異なり、先に述べた反論例のように、より強硬で高圧的な対応をとってくることがあり、示談交渉が難しくなることが多いのです。

実際タクシーの交通事故被害に遭ってしまったら

交通事故に遭ってしまったら、相手が誰であろうと気が動転してしまいがちです。相手がタクシーであった場合、相手が一般車であった場合よりも示談交渉は難しくなることが多いため、交通事故後の対応がより重要になります。後のトラブルを未然に防ぐため、交通事故後の対応として、どのような点に気を付けたら良いのでしょうか?次項より説明していきます。

人身事故として届け出ること

人身事故として届け出ること

交通事故により怪我を負ってしまわれた場合は、相手から物損事故として届け出ることを提案されても、必ず人身事故として届け出ましょう。 物損事故で届け出た場合、「実況見分調書」は作成されません。後に交通事故の状況や過失割合について争いが生じた際に、交通事故の状況や過失割合を証明する資料として実況見分調書は有用であるため、実況見分調書が作成されないことは被害者にとって不利になる可能性があります。 また、車やバイクの運転者が必ず加入する自賠責保険の補償の対象は、人身事故のみです。さらに、「傷害」・「後遺障害」に対して支払われる慰謝料や怪我の治療のためにかかった治療費等も、一般的には人身事故の場合にしか請求することはできません。適切な損害賠償金を受け取るためにも、交通事故により怪我を負ってしまわれた場合は、人身事故として届け出ることが重要になります。

必ず病院に行くこと

必ず病院に行くこと

交通事故に遭ってしまわれたものの、痛みがないから、軽い怪我だからといって、病院に行かない方もいらっしゃるかと思います。しかし、交通事故から時間が経過してから症状がでる怪我もあります。また、交通事故直後は興奮状態にあり、被害者自身が痛みを感じにくくなっている場合もあります。 交通事故から時間が経過し、症状がでて病院に行った場合、交通事故日から受診日までの期間の程度によっては、交通事故と怪我との因果関係が認められず、適切な損害賠償金を受け取れない可能性があります。お仕事やご家庭の状況等により、交通事故直後には病院に行けない場合でも、事故後1週間以内には病院に行くようにしましょう。

示談を持ち掛けられても応じないこと

交通事故現場で相手に示談を持ち掛けられる場合もありますが、安易に示談交渉には応じず、きちんと警察を呼びましょう。警察に交通事故の届け出をしなかった場合、「交通事故証明書」や「実況見分調書」は作成されません。「交通事故証明書」は交通事故があったという事実を証明するもので、交通事故はなかったから損害賠償金は支払いません、と相手に反論された場合に対抗するための重要な資料になります。また、「実況見分調書」は、後に交通事故の状況や過失割合について争いが生じた際に、交通事故の状況や過失割合を証明する重要な資料になります。 さらに、原則、示談はやり直しができないため、示談成立で確定した損害賠償金額以上の損害賠償金が支払われることはありません。当事者同士の口頭や軽いメモ程度での示談交渉でも、当事者双方が納得してしまえば示談は成立したことになってしまいます。示談交渉で提示された損害賠償金額は適切な金額であるのかを確認する等、被害者側に不利な合意をしてしまわないよう、示談を持ち掛けられても安易に応じないようご注意ください。

タクシー共済が支払いを渋り続けることも

タクシー共済は、タクシー共済の積立額を減少させないため、被害者への損害賠償金の支払いを抑えたいと考えている場合があります。また、交通事故対応にタクシー共済を使用することにより、タクシー会社の翌年のタクシー共済への掛け金は増加してしまいます。タクシー会社の損益へ影響してしまうため、タクシー会社もまたタクシー共済から被害者への損害賠償金の支払いを抑えたいと考えている場合があります。 そのため、タクシー共済から損害賠償金の支払いを渋られることも多くあります。では、どうすれば支払いに応じてもらえるのでしょうか?次項より説明していきます。

どうすれば支払って貰える?

タクシー共済が自賠責保険の損害賠償金の支払いにも応じない場合には、被害者請求によって、支払いを請求する方法があります。被害者請求とは、被害者が自ら加害者の自賠責保険に対して、自賠責保険の損害賠償金の支払いを請求する、という請求方法です。示談成立を待たずして損害賠償金の支払いを請求できる等のメリットがありますが、損害賠償金を請求するための必要書類の準備をすべて被害者自身で行わなければならない等のデメリットもあります。

スムーズな解決には、弁護士への依頼が一番

タクシー共済から損害賠償金の支払いを渋られた場合の対応として、弁護士に依頼するという方法はとても有用です。タクシー共済を相手とした示談交渉は、先に述べました通り、一般の自動車運転者が加入している任意保険を相手とした示談交渉より難しいことが多いです。示談交渉に弁護士を介入させることで、適切な損害賠償金額を受け取れる可能性が高まり、損害賠償金の支払いを渋られた場合には、訴訟を起こすことで損害賠償金の支払い命令を裁判所から出してもらうこともできます。

まとめ

交通事故に遭い、相手がタクシーであった場合、多くの被害者の方が、タクシー会社が加入している「タクシー共済」とやりとりを行うことになります。これまで述べてきました通り、タクシー共済は、タクシー会社やタクシー運転者を守るため、一般の自動車運転者が加入している任意保険よりも強硬で高圧的な対応をとり、示談交渉が難しくなる場合が多い、ということがお分かりいただけたかと思います。交通事故に遭ったこと自体により、被害者の方は不安な気持ちを抱かれているにも関わらず、相手がタクシーであったがために、一般車を相手にした場合の交通事故よりも難しいタクシー共済とのやりとりを強いられることは、とてもご負担のかかることかと思います。タクシー共済の強硬で高圧的な対応に泣き寝入りすることなく、適切な損害賠償金額を請求し、そして支払いに応じてもらうためにも、弁護士に依頼することをぜひご検討してみてください。