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交通事故による肋間神経痛と後遺障害

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治

監修弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates 執行役員

深呼吸をしたり、咳やくしゃみをしたりした時に痛む肋間神経痛は、非常に煩わしい症状ですよね。 この記事では、肋間神経痛が後遺障害として認定されるのか、認定された場合の等級や慰謝料について、説明していきます。

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肋間神経痛とは

肋間神経痛とは、12個ある胸椎(胸髄)の間から左右に対となって出ている、胸腹部に分布する合計24本の末梢神経(胸髄神経)が痛む症状をいいます。
痛みが生じるのは特定の肋間神経で、主に背骨から片側の1本の肋骨に沿った、限られた部分です。発作的に激しい痛みが生じますが、比較的早く治まります。
前かがみになる、咳やくしゃみをする等、肋間神経に負担がかかる動作により、痛みが生じることが多いです。
肋間神経痛は、原因により2種類に分けられます。

  • ①原発性肋間神経痛:病気や外傷といった、明確な原因がないにもかかわらず発症するもの
  • ②続発性肋間神経痛:病気(髄膜炎、肺がん、脊椎や肋骨の腫瘍、帯状疱疹等)や外傷(肋骨骨折、肋軟骨炎等)、解剖学的異常(椎間板ヘルニア、側弯症等)により、肋間神経を直接刺激することで発症するもの

交通事故により発症するのは、②の外傷を原因とする続発性肋間神経痛です。交通事故で肋間神経痛になってしまい、適切な治療を受けても症状が治まらないときには、後遺障害等級認定の申請をしましょう。

肋間神経痛の検査と治療

病院では、レントゲン検査やCT検査、MRI検査といった、画像検査によって肋骨や脊椎、胸郭内等の異常を確認できる検査を行います。 軽度から中等度の肋間神経の場合、消炎鎮痛剤等の内服や湿布を貼ることと並行して、リハビリや運動療法を行い、改善に努めます。しかし、続発性の場合には原因となる外傷や病変の治療が必要なので、それぞれに適した治療が優先されます。 また、原因疾患の治療が困難な場合や内服治療が効果をなさない場合には、肋間神経ブロック注射(原因である肋間神経に麻酔薬及びステロイドを直接注入することにより痛みを麻痺させる注射)が行われることがあります。

肋間神経痛と関係のある後遺障害と慰謝料

神経症状

神経症状とは、神経の圧迫によって生じる痛みやしびれ、麻痺等の症状をいいます。 他覚的所見があり、医学的に症状を証明できる場合には12級13号が、医学的説明にとどまる場合には14級9号が認定されます。 特に肋間神経痛の場合には、画像検査等により神経の圧迫や損傷が明らかな場合には12級13号が、明らかには認められないものの交通事故により受傷した怪我により肋間神経痛が生じることが医学的に説明可能な場合には14級9号が認定され得ます。

請求できる慰謝料

上記では、肋間神経痛が後遺障害として認められるための条件と該当する可能性のある等級を2つご案内しました。では、実際のところ受け取り可能な慰謝料はいくらなのでしょうか?表にして相場をご紹介しますが、等級ごと、算定基準ごとに金額の差があることが明らかです。ぜひ、比較しながらご確認ください。

等級 自賠責基準 弁護士基準
12級13号 94万円※1 290万円
14級9号 32万円 110万円

※1:令和2年4月1日より前に発生した事故の場合は、旧基準の93万円が適用されます。詳しくは、こちらをご覧ください。

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肋間神経痛で後遺障害等級認定された場合の慰謝料の計算例

治療継続の甲斐あって、完治は難しいものの肋間神経痛での後遺障害等級認定を獲得できた場合、入通院慰謝料及び後遺障害慰謝料の総額で、どれほどの慰謝料が得られるのでしょう。 ここでは、「入院期間を1ヶ月、通院にかかった期間を3ヶ月(180日)、実際の通院日数を165日、さらに14級9号の後遺障害等級が認定済み」と仮定して、慰謝料額を算出してみることとします。

自賠責基準

自賠責基準の場合、入通院慰謝料は、「日額4300円※2×(入通院期間or実治療日数×2)」で計算します。*入通院期間と実治療日数×2の小さい方を用います。

例の場合、「入院期間210日(30日+180日)<330日(165日×2)」なので、
「入通院慰謝料=4300円※2×210日=90万3000円」

また、「後遺障害慰謝料=32万円」なので、
「慰謝料総額=90万3000円+32万円=122万3000円 」
となります。

※2:新基準を適用しています。令和2年4月1日より前に発生した事故の場合は、旧基準の日額4200円が適用されます。

弁護士基準の計算例

例題の事例では肋間神経痛について他覚所見がない14級9号の後遺障害認定を受けているため、赤い本(民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準)の入通院慰謝料別表Ⅱを参照して算定することになります。

別表Ⅱによれば、「入通院慰謝料=113万円」
加えて、「後遺障害慰謝料=110万円」です。
したがって、「慰謝料総額=113万円+110万円=223万円」
となります。

肋間神経痛の後遺障害等級認定は難しい

肋間神経痛はあくまで症状であり、原因となる疾患等に付随するものです。痛みという神経症状であるため神経障害として後遺障害等級認定されるのですが、神経障害は医学的な証明が難しいため、肋間神経痛は後遺障害認定されにくい症状です。 神経障害で後遺障害等級認定を受けるためには、交通事故当時から一貫して自覚症状を訴え続け、カルテにその旨を記載してもらう必要があります。そして、受傷後1~2週間以内にX線検査等の画像検査を受け、肋間神経の圧迫の有無や程度を確認しておくことも重要です。なぜなら、こうした資料により肋間神経痛のような神経症状の存在を医学的に証明又は説明できることが、後遺障害認定の条件だからです。

弁護士にご相談ください

肋間神経痛は神経症状のため、後遺障害等級認定されにくい症状です。そのため、治療の受け方が特に重要になります。 交通事故はもちろん、医療に強い弁護士であれば、治療の受け方や後遺障害診断書の書き方について精通しているため、的確なアドバイスをすることができます。 神経症状という、特に認定されにくい後遺障害の認定を受けたい場合には、弁護士へのご相談・ご依頼をおすすめします。肋骨神経痛のような煩わしい症状の治療に専念するためにも、後遺障害等級認定申請の経験があり、医療問題に強い弁護士が集まる弁護士法人ALGにぜひご相談、ご依頼ください。

肋間神経痛と交通事故の因果関係が認められた裁判例

肋間神経痛が引き起こす症状や該当すると見込まれる後遺障害等級をお伝えしてきましたが、実際に受傷するおそれがある事故形態、損害と認められる根拠はどのようなものでしょうか。以下では、肋間神経痛と交通事故間の因果関係を認めるに至った裁判例をご紹介します。

大阪地方裁判所 平成元年9月29日判決

<事案の概要>

青信号で横断歩道を歩行していた原告が、横断し終わる直前に被告の運転する普通貨物自動車に衝突され、右第3肋骨骨折や全身打撲等の傷害を受けたため、被告に対して損害賠償を請求した事案です。 原告の受傷内容や後遺障害について争いとなりました。

<裁判所の判断>

裁判所は、原告が訴える胸背部痛(肋間神痛)は、肋骨骨折部が癒合した際に癒合部にずれが生じ、これによる肋骨の変形部分が肋骨の直近を並行して通っている肋間神経を圧迫しているか、又は骨折の癒合の際に生じる化骨部や骨折の際に損傷された肋骨に近接する軟部組織が治癒する際に生じる瘢痕組織が肋間神経を巻き込んでいるために生じている可能性の大きい後遺障害であり、このような原因で生じた疼痛は相当長期化することが多いと認めました。 しかし、その他の神経症状については年月の経過とともに消失する可能性が大きく、治療を続けることにより軽快の兆候も見られていたことから、胸背部痛が将来改善される可能性を否定することもできないとも判断しました。 その上で、後遺障害等級には言及されていませんが、就労可能期間14年のうちの7年間につき、労働能力喪失率を14%、それ以降に関しては7%とし、後遺障害による逸失利益として244万1595円、後遺障害慰謝料として310万円を認めました。

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